2.5次元文化論
2.5次元の定義
「虚構的身体」を通じて表現されるキャラクターの再現性を重視した演劇、およびその「キャスト」
2.5次元の隆盛の理由 ①キャラクターとその共有、消費、利用 ②電子メディア環境の発達によるリアリティの認識とコミュニケーションの様態の変容 ③参加型文化
①について、 キャラクターを構成する要素 視覚的造形、内面、音声的特徴
キャラの定義 図像で描かれ、固有名で名指しされることにより、あるいはそれを期待させることによって、人格のようなものとして存在感を感じさせるもの キャラクターの定義 テキストの背後に「人生」や「生活」を想像させるもの
?キャラクターの本質は他者からの差別化?
②について、 リアリティの概念は物理的には直結しない
③について、2.5次元の文化はパフォーマンス「参加者たちが、同じ時空間で、ある領域に囲まれた活動に参加している、あらゆる実践」を通じて成立する
第1章
戦隊ヒーローの俳優が人気な理由「バーチャルな空間のヒーローなので、後ろめたさも軽くなる」
第2章
キャラクター・キャストの「虚構的身体性」
Corporeal Virtuality : 精神、仮想性、情報が、身体、リアリティ、物質性と対抗する形で結びついているいままで当然視されていた関係性を説く連鎖を含んでいる
舞台のネタ(声優)・ベタ(劇中)がVTbuerでは魂(中のヒト)・ガワ(3Dモデルとその設定)にあたる。 炎上する理由? ネタだと、笑えるのに魂だと笑えない理由?キャラクターイメージを壊すから、だとネタだとしても壊してしまう? 裏切られた?みたいな表現から考えられるのは、勝手なキャラクターイメージをガワに持っていて、それが崩されたから?
オタクの定義 「商業エンタメテキストから素材を抽出し、独自の創造的文化の基盤として翻訳しリミックスするクリエイティブなコミュニティ」 「想像力を駆使して虚構の世界をまさに「虚構として」徹底的に享受し楽しむ、つまり欲望が満たされることの快楽」をもつ
-> つまり、虚構の世界と現実の世界の融合だとして、どこまでを虚構の世界としてみるのかが大事?
大ヒットアニメで語る心理学
注意 ? は自分の意見
? VTuber -> 異性の体に入り込むということが日常的に行われる
アニメ・現実 -> 異性の体に入り込むということがあり得ないこととして扱われる
他の体に入り込むものとしてはロボットが挙げられる。
アニメーション世界のリアリティ
アニメーションの世界のバーチャルな世界のキャラクターならば軽やかな動き
アニメーションの世界の現実のキャラクターならば重力を感じさせる動き
体の中に他者のこころが入り込むという心理的不安?
動きと情念が一致するときにアニメーションのリアリティが高まる。
?情念とは何か
感情の谷
一度心の中の混乱に入ってそこから脱出すると、その際には初めの心よりも解放された状態になる
アニメーションの動きの軸・仲間関係
鈍重・爽快、自然・不自然の二軸で歩行アニ メーションについての評価 爽快な動き = 気分が高揚したときの動きと紐づけられる
廣野監督の発言「「そこは自分たちで考えて遊んでみてくれ」っていう風にしてあるんです」
新しい関係を作ることには見るに堪えない緊張があるので、それは見たくないが、絆ができてしまえば安心して見ていられる。
読みたい文献
アニメーションにおける動きの検討, 2005, 「アニメーション研究」